リクルーター制度とは【メリットデメリット、導入方法についてお伝えします】

記事更新日:2022年12月15日 初回公開日:2022年12月15日

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近年、人手不足が続き採用活動が早期化する中で、優秀な人材を確保することが難しくなっています。人事担当の方も、この状況に頭を悩ませることが多いのではないでしょうか。そこで、採用活動を成功させるための1つの手法として、リクルーター制度を紹介します。この記事では、リクルーターという言葉の意味と役割やメリットとデメリットを解説します。加えて、リクルーター制度の導入方法や導入事例を説明します。採用活動を成功させる手法として、リクルーター制度に興味を持っている方にぜひ読んでいただきたい内容です。

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リクルーターとは

採用活動を専門とする担当者

リクルーターとは、採用活動を専門とする担当者のことです。最近は学生とコンタクトを取ることで採用活動を行う社員を指す場合が多いため、リクルーターとなるのは学生と年齢が近い従業員が担当することが多いです。リクルーターは出身大学に行って企業に合う学生を探すことや、面会した学生の評価をして人事部に報告することなどの活動をします。リクルーターを活用することで学生と効率的に接触できるなどの効果があるため、近年はリクルーターを活用する企業が増えてきました。

リクルーター制度とは

リクルーターが学生を対象に行う採用活動

リクルーター制度とは、リクルーターが学生を対象に行う採用活動のことを指します。企業の魅力を伝えることや、入社までのフォローもするのがリクルーターの仕事です。リクルーター制度は高学歴の学生や従業員の所属していた学校の学生に対して行う傾向があります。株式会社ディスコが行った調査によると、2018年~2020年卒の人は約3~5割がリクルーターとの面談の経験があります。新卒を採用したい企業による競争が激しくなる中、リクルーター制度を活用する企業は今後も一定数あると考えられるでしょう。

リクルーターの役割

母集団を形成する

リクルーターの役割には、母集団の形成があります。新卒採用の場合は出身校に行って後輩に会い、就職活動の相談に乗り、企業説明会の参加者に連絡などをするのです。それによって候補者を集めて母集団を形成します。採用活動において企業は、受け身の状態であることが多いです。企業側から積極的に人材を獲得しに行くのは難しい中で、リクルーターを活用すれば優秀な就活生にアピールしやすくなります。これはただ母集団を形成するだけでなく、質の高い母集団を形成することにも繋がります。

求職者の入社意欲を高める

リクルーターには、求職者の入社意欲を高める役割もあります。一般的な企業説明会では一方的な情報発信になってしまいますが、リクルーター制度を利用することで就活生と一対一での対話が可能です。これにより、一人一人のニーズに合わせて具体的に企業の魅力をアピールすることができます。また、相手の理解度に合わせて説明していくので、自社についてより深く知ってもらえるのです。そういった細やかなサポートによって築いた信頼関係によって、求職者の入社意欲向上に繋がるでしょう。

トレンドや動向の調査をする

リクルーターの役割には、トレンドや動向の調査をすることも含まれます。具体的には、他社の採用活動の動向や今の学生の価値観などです。まずは、新聞やテレビなどのマスメディアから、今の採用活動の動向や傾向などの情報を把握するようにしましょう。それらに加えて、ソーシャルメディアや口コミサイトを参考にするのも有効です。その他にも、求職者と面談や面接をする中で情報を得ることも可能です。様々な方法を使って、これからの採用に役立つ情報を得られるようにしましょう。

内定の辞退を防ぐ

リクルーターの役割として、内定の辞退を防ぐことも重要です。新卒採用であれば、内定出しをしてから実際の入社に至るまで長い人だと1年も期間がある場合があります。その間に内定辞退が出ることが考えられます。就職みらい研究所の調査によると、2020年卒の内定辞退率は65.2%となっているのが事実です。リクルーターは内定辞退を防ぐためにも、内定者と定期的なコミュニケーションを取り、不安を解消する必要性があります。内定者が安心して入社できる環境を整えましょう。

リクルーター制度の導入方法

必要性の理解を深めてルールを決める

リクルーターを導入する際は、まず初めに必要性の理解を深めてルールを決めることが重要です。若手社員をリクルーターとして活動させるためには、経営者をはじめとして会社全体にリクルーター制度について知ってもらわなければなりません。その後、リクルーター制度導入にかかる費用のルールを決める必要があります。具体的には、学生との飲食費や出張費をどのように扱うかなどです。明確に決めておくことで、リクルーターが活動しやすい環境を整えましょう。

リクルーター制度を適用する学校を決める

リクルーター制度を導入するために、リクルーター制度を適用する学校を決めることが必要です。採用候補者を集めるためには「自社で働きたいと考えている人」や「自社でぜひ働いて欲しいと感じる人」をできるだけ多く集めることが重要です。これらに当てはまる人材を見つけるためにも、リクルーター制度をどの学校に適用するか吟味しなければなりません。ゼミや研究室と連絡を取って採用活動の旨を伝えることや、リクルーターが実際に大学へ行ってゼミ生に個別説明会を開くことなどを行いましょう。

リクルーター候補の選定と目的の共有を行う

次にリクルーター候補の選定と目的の共有を行いましょう。新卒の就活生を対象とする場合は、入社して1~5年目の若手社員がリクルーター候補となることが多いと言われています。学生と年齢が近く、大学のOBであることに加えて、能力がある社員を選びましょう。リクルーター候補が出てきたら、リクルーター制度を導入する理由や実際の活動内容を説明していきます。学生への対応方法を伝え、場合によってはリクルーターとして活動するためのトレーニングも取り入れましょう。

同一レベルのリクルーターを育成する

リクルーターを育成する際には、同一レベルになるよう心がけることも大切です。「どのような人材がなぜ欲しいのか」「自社の魅力をどう伝えるか」などは、具体的に共有しておきましょう。また、リクルーターにはコミュニケーション能力が求められます。採用の話ばかりではなく、学生の就活相談に乗る場合もあるため、親近感の湧きやすいようなコミュニケーションを身につけてもらうことが重要です。さらに、近年の学生の傾向や興味関心も知識として入れてもらうことで、同じ質のリクルーター育成に繋がります。

リクルーター制度の開始と定期的な情報共有を行う

育成までできたらリクルーター制度を開始し、定期的な情報共有を行いましょう。採用試験の前にリクルーターが個別面接を実施する、学生たちに自社の魅力を説明する、出身大学に行き優秀な人材に声をかけるなどの活動があります。活動を始めたら定期的にリクルーターを集め、情報共有を行うことが大切です。また、採用候補者に対してのコンタクトをしっかりと取れているか確認するようにしましょう。これにより、リクルーターと就活生とのコミュニケーション不足を防ぐことができます。

リクルーター制度を導入するメリット

自社に合う人材か見極めやすい

リクルーター制度を導入するメリットとして、自社に合う人材か見極めやすいことが挙げられます。採用面接と比べて学生の素の姿を見ることができるため、自社との適性度を正確に把握できるのです。学生側からしても、採用サイトや求人からだけでは分からないリアルな情報が知れるため、自社と合うかの判断を正確にしてもらうことが可能です。また通常の面接では緊張してしまう学生も、リクルーターとの穏やかな空気感の中では緊張がほぐれるため、本音を聞き出しやすくなります。

採用が計画通りに進みやすい

リクルーター制度を導入するメリットには、採用が計画通りに進みやすいことも考えられます。リクルーター制度を導入することで、自社には興味がなさそうな学生や、アプローチを続ければ入社に繋げられそうな学生を見分けられるのです。通常の採用活動では「5人の学生を採用するつもりが、内定を承諾した学生は2人だけだった」などということもあり得ます。応募者の数だけが多くても、自社と合う人材がいないケースも考えられるでしょう。リクルーター制度を利用することで、このような事態を防ぐことにも繋がります。

リクルーター制度を導入するデメリット

企業イメージがリクルーターの質に左右される

リクルーター制度を導入するデメリットとして、企業イメージがリクルーターの質に左右される可能性があります。リクルーターの質が高ければその分企業の印象も良くなりますが、能力の低いリクルーターを選んでしまった場合、イメージダウンに繋がることもあるのです。さらに、リクルーターが優秀な人材を逃したくないと思うあまり、自社の話をオーバーにしてしまうことも考えられます。リクルーターは若手社員が担当することも多いですが、慣れない説明で学生を勘違いさせてしまうことのないよう、確認はしっかり行いましょう。

公平な判断にならない可能性がある

リクルーター制度を導入するデメリットには、公平な判断にならない可能性があることも考えられます。リクルーターは、同じ大学の出身者が担当することが多いです。そのため、企業の中に出身者がいないとリクルーターが選ばれないこともあります。これは、リクルーターによる面接がある学生とない学生に分かれてしまうことを指します。他にも、リクルーターと学生の性格などが合わなかった場合に、個人的なフィルターがかかることもあるのです。そうすると、通常の面接と比べて公平な判断になっていないという風に学生から捉えられてしまいます。

リクルーターの導入事例

ニトリ

リクルーターの導入事例として、ニトリを紹介します。ニトリには約40名のリクルーターが在籍し、入社に至るまでを支援する「リクルーターサポート」を実施しています。選考中の不安を解消するだけでなく、社会に出てからやりたいことの実現方法まで相談できる体制を整えているのです。学生の状態に合わせて電話やメール、SMSなどを活用して連絡を取っています。その中でニトリでできることと、他業界や他企業でできることを理解してもらえるようなサポートを行っています。

日本デザイン

リクルーターの導入事例として、日本デザインも参考になります。WEBマーケティングやコンサルティング事業を行っているこの企業では、オンライン選考での会社に対する不安を取り除いてもらうため、リクルーター制度を導入しています。22卒採用では、社員ではなく21卒の内定者がリクルーターとなりました。内定者がリクルーターを担当することによって、学生一人一人に寄り添うことができ、志望度向上に繋がったのです。このサポートで、納得感を持って内定承諾を決意できた学生も多く出る結果となりました。

まとめ

リクルーター制度を活用して優秀な人材を確保しよう

リクルーター制度を導入することで、自社に合う人材を上手く見極めることや、採用を計画通りに進めることに繋がります。リクルーターは母集団の形成から内定後のフォローまで行う中で、対象の学生と信頼関係を築くことができるので、求職者の意欲を高めることにもなるでしょう。しかし、採用活動がリクルーターの能力に委ねられることも多いので、しっかりと育成をしてから制度を開始することが大切です。ぜひリクルーター制度を活用して、優秀な人材を確保できるよう努めましょう。

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